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犬猫の手作り食に味付けは必要か?


跳ぶヨ!跳ぶヨ!跳ぶヨ~!

 みなさん、こんにちは。


 「犬猫の手作り食に味付け(塩分)は必要ですか?」

 「犬猫に味(塩味)のついている食事はダメでしょ?」

 

 よくある質問ですが、

 「ナトリウムは必要な栄養素です」


 

 日本人の食事摂取基準ではナトリウムが不足するとは考えにくく、逆に過剰による高血圧の心配があるため、摂取しすぎないように目標量が定められています。

 成人の目標量はおよそ3000 mg/日(男性)です。

 ちなみに、成人の推定平均必要量は600 mg/日です。

 

 犬猫のエネルギーあたりのAAFCO養分基準(ペットフードの総合栄養食の基準)では、

 成犬のフードに含めるべき最低限のナトリウム量は1000 kcalあたり200 mgです。

 成猫は1000 kcalあたり500 mgです。


 人間の摂取しすぎないための目標量と犬猫の最低限摂取すべき量を比較することはできません。

 人間の推定平均必要量と比較するほうが、まだいいのかもしれません。


 いろいろ有名になったあのWHOのガイドラインでは、ヒトのナトリウムの1日の最小必要量は200〜500 mg程度とのこと。

 成人の1日のエネルギー量を2000 kcalと仮定すると、1000 kcalあたりのナトリウム最小必要量は100〜250 mgです。

 これは成犬のAAFCO養分基準の最小値(200 mg/1000 kcal)とほぼ同量です。


 ヒトも犬猫も、ナトリウムは必要な栄養素です。

 上記のように比較してみると、最低限取らないといけない量は、さほど変わりませんね。


 

 ヒトでは、塩分の摂り過ぎがよく問題になります。

 対して、犬猫の食事(市販のペットフード)は、塩分が抑えられていると思われていますが、日本人の食事摂取基準の目標量を超える塩分量のこともあります。


 わんちゃんねこちゃんが食べている食事の塩分量、チェックしてみましょう。

 

 では、ナトリウム(塩分)は、摂らないほうがいいのか?


 食欲がない時に病院で行う点滴(輸液)には、その輸液製剤によって異なりますが、通常、ナトリウムが最も多く含まれています。


 ナトリウムの摂取が禁忌であれば、これらの点滴、できません。


 ナトリウムは、最低限必要量を摂取しなければいけない栄養素です。

 わんちゃんねこちゃんが病気の場合には、その病状に合わせて、摂取量を考えなければいけません。


 心臓病の時は摂り過ぎが心配されていますが、制限しすぎも心臓にはよくありません。


 犬の手作り食では、味付けを控えるあまり、ナトリウムが不足する場合もあります。


 では、手作り食にどのくらい塩味を加えたらいいのか?


 食材によって含まれるナトリウム量は異なります。

 手作り食で味付けをどの程度行えばよいかは、どの食材を用いるかで異なります。


 食事のナトリウム量、計算しましょう。


 計算が面倒であれば、または計算に不安があれば、当院までご相談ください。



  清水

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