腫瘍の治療と食事とケア


 みなさん、こんにちは。

 清水です。

 若くして腫瘍ができてしまったねこちゃん。

 16歳という高齢で抗がん剤の治療を受けるわんちゃん。

 獣医師として、この腫瘍の状態でこの症状ならいい方だとか、悪い方だとか考えてしまいますが、

 飼い主様にとっては、そのこがすべてであり、その病気、その症状に対するそれぞれの不安があります。

 病気に優劣はなく、みんな懸命に戦っています。

 今日は腫瘍と闘うわんちゃんねこちゃんについて。

 腫瘍には、良性と悪性とあります。

 できてもさほど問題にならないのが良性の腫瘍。

 できてしまうとどんどん広がって体の機能を奪ってしまうのが悪性の腫瘍。

 腫瘍は、自分の細胞に異常が生じて、増殖し続け、自身の正常な機能が行えなくなった組織です。

 例えば、腸に腫瘍ができると、腫瘍のタイプによっては、腸の機能である消化吸収に影響を及ぼしてしまったり、単純にサイズが大きくなって腸の通過障害を起こしてしまうこともあります。

 腫瘍ができると、腫瘍の成長に栄養が奪われてしまったり、腫瘍の存在によってエネルギーを自身に蓄える方ではなく消費する方向に体が変化してしまうため、痩せたり疲れやすくなったりします。

 食事管理はとても重要になってきますが、腫瘍の種類や進行度、わんちゃんねこちゃんの状態などなど、考慮しないといけないことはとてもたくさんあります。

 腺癌など胃腸の腫瘍の場合、嘔吐や下痢だけでなく、食べ物の消化や吸収に限界が生じる可能性があり、消化吸収に配慮した食事が必要になります。

 悪性黒色腫(メラノーマ)や扁平上皮癌のような口腔内の腫瘍の場合、口の痛みで食べれなかったり、飲み込みが難しくなったりすることもあり、その状態の観察も重要です。

 リンパ腫のように抗がん剤治療を行う場合も、食事管理は大切です。

 抗がん剤の副作用への対策も行いながら、食事は考えなくてはいけません。

 わんちゃんねこちゃんそれぞれで病気の程度も症状も異なるため、単に食事の相談だけでなく、腫瘍に対する治療やケアの話をすることもあります。

 食事以外の話なので、飼い主様にはよく驚かれますが、獣医師ですのでそのお話もします!(まだまだ獣医師として勤務医していた時期(経験)の方が長いですから)

 食事管理が治療に結びつくことは難しいですが、主治医の先生や専門医の先生の治療の補助として、食事の面からできることはとても多いと考えています。

 病気によっては、治りにくい、治らない治療もあります。

 治療や食事管理を迷って問い合わせてくる飼い主様もいらっしゃれば、限界を感じる飼い主様もいらっしゃいます。

 病気と闘うわんちゃんねこちゃんのために、飼い主様が信じる治療を見つけて、しっかり取り組めるよう願っています。

 と、願うだけでなく、少しでも不安が取れ、治療のサポートができるよう、取り組んでまいります。

  清水


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