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生のパン生地を食べたら


パンは焼きあがったものをこうやって食べます!

 みなさん、こんにちは。

 清水です。

 今日は、パン生地を誤食することによるアルコール中毒について。

 パン生地の誤食は、パンを自宅で作らなければ、通常は、起こらない事故です。

 パン作りが大好きな方で、食いしん坊なわんちゃんを飼っている飼い主様は、注意が必要です。

 10年ほど前、ホームベーカリーなるマシーンが流行した当時は、私もパン作りしていました。

 といっても、材料を入れて、後は、マシーン任せの食パンばかりで、生のパン生地がキッチンの上で寝ているという、高度なパンは作ったことがありません。

 この焼く前の生のパン生地を、わんちゃんが誤って食べてしまい、お腹の中で発酵が起こると、中毒を起こす場合があります。

 この時に、心配される症状はふたつ。

 一つ目は、発酵で生じたアルコールによる中毒、もう一つは、発酵によってパン生地が膨らむことによる胃腸の圧迫や閉塞。

 パン作りで、過発酵させてしまったことのある方は、イメージしやすいと思います。

 夏場は、気温が高いため過発酵を起こしやすいですね。

 わんちゃんの体内の温度が、その状態。

 わんちゃんのお腹の中で、パン生地の発酵がどんどん進むため、普通のパン生地の状態と異なり、アルコールがどんどん生じてしまうそうです。

 消化管から吸収されたアルコールにより酔ってしまい、悪化すると、体温が下がり、呼吸や心臓が止まってしまいます。

 また、発酵中にパン生地がどんどん膨らむため、胃がパンパンに膨れ上がってしまいます。

 胃拡張のように、消化管の血流障害を起こす他、パン生地自体も原因になって閉塞を起こす心配もあります。

 もちろん、食べた量や、その前に通常の食事が入っていたかどうかなどの条件が異なれば、症状も変わってきますので、必ずしも生のパン生地を食べたからと言って、中毒を起こすわけではありません。

 でも、食べた量が少しだからと言って、大丈夫という保証もありません。

 もし、食べてしまった場合は、かかりつけの動物病院に食べた量や時間など含めて、ご相談ください。

  清水

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