みなさん、こんにちは。
論文好きです。
書くほうではなく、読むほう。
今回は、犬猫の栄養学に悩める方々へ、論文というか、学術誌というか、そこから学ぶ大切さについて。
栄養学の教科書も、もちろん大切。
本気で学びたい方は、大学院への進学などをオススメします!
論文は、文系か理系かでも、その書き方や種類は違うようですが、私は、獣医系、農学系、栄養系の論文を読んでいるので、他方面はよくわかりません。
論文には、大学(大学院)に学生と所属して卒業(修了)するために、提出するための、卒論や修論などがあります。
これ以外に、学会や各研究分野での雑誌などが、論文を審査して公表しています。
普通?の論文は、研究結果をまとめたものです。
これ以外にも、症例報告といって、実際の例を紹介するタイプの報告もあれば、レビューといって、あるテーマの総集編のようなものもあります(これらは一般的な論文とは違います)。
論文には、起承転結のような、進め方があります。
論文を読むときには、以下のような特徴も思い出しながら、読んでもらうと、面白いかもしれません。
まず、「タイトル」。
タイトルは、その一文章で、答えになっていることもあります。
例えば、「〇〇病には△△薬が効果的だろう」というタイトル。
タイトルだけで、解釈してはいけません。
次に、「要約」。
論文のまとめなので、内容を簡潔に把握することができます。
ここを読んで、興味がわくと、全文を読もうと思います。
その次、「はじめに」。
この論文を書くにあたった、背景です。
こんな問題点があったから、この研究をしました。という風に書かれています。
例えば、「〇〇病は、ウイルスが原因だとわかっている。この病気は感染率は80%、全致死率が20%だが、治療法はまだ確立されていない。そこで、今ある薬で有効なものを探す研究を行った。」
実際は、もっと詳しく、研究した理由が熱く語られます。
私が好きな箇所のひとつ。
その次、「方法」。
研究の方法は、類似の研究を行っていなければ、難しい内容です。
専門用語や式がずらーーーっと、並んでるし・・・。
類似の研究を行っている方々は、自分の研究のヒントにもなるので、穴が開くほど読むようです。
その次、「結果」。
ここは、方法に基づいて行った、研究の結果です。
「〇〇病のラットに投与した結果、80%に症状の改善を認めたが、20%は死亡した。投与しなかったラットは20%に症状の改善を認めたが、80%は死亡した。」とあった場合・・・
そう、タイトルを読んで、勝手に犬の病気と思っていると、または勝手に人の病気と思っていると、ここで突然、ラットが登場!
内容は読まないとわからないよー!
その次、「考察」。
ここは、結果に基づいて、そこから考えられること。
私は大好きな箇所なのですが、この研究者の考えなので、注意して読み進め泣けなくてはいけません。
方法と結果だけ読んで、考察は読まない友人もいます!
結果がすべてで、他人の考えは、他人の考えなのだそうです。
最後に、「引用」。
ここは、論文中の内容の証拠を示す箇所です。
例えば、「〇〇病には、□□薬の効果が認められている[28]。」とある場合、
引用の箇所には、この[28]の番号に、その証拠の論文名が記載されています。
実際に自分で論文を書くまで、私はあまり重要視していませんでした。
これのおかげで、さらに新しい情報(論文)にたどり着けますが、
逆にこれのせいで、芋づる式に読みたい論文が出てくると、時間が足りなくなってしまいます。
その分野の専門家でなければ、論文の内容をすべて理解することは難しいですが、
論文を読んでいると、驚きと発見がよくあります(これだから、やめられない)。
専門家でなくても、部分的にはわかりやすい(理解できる)箇所があります。
犬猫の食事のために、不安を少しでも解消するために、どんどん学びましょう!
清水
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